Adventures in Wonderland
ワタシヲオノミ

10.02.2012@

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06.07.2010@18:06

ギュスターヴ・モロー イヴ
ギュスターヴ・モローが好きな人は多いみたい。ワタシ、そうでもない。

サロメでも出現はあまり好きではなく、「刺青のサロメ」、その一枚が好き。「ガラテア」に関しては半分切り落としたい。ガラテアの美しい髪に見とれているだけで充分。「アフロディーテ(ヴィーナス)」は好き。

そして今日、ブログ Art de Vivreで記事が更新したのが「ギュスターヴ・モロー 美しきアンドロメダ」だった。3枚のペルセウスとアンドロメダの物語のシーンはどれも美しい。正直「サロメ」より美しいと思ったのが、個人所蔵の1867-69年の作品。この作品を知っていたら、間違いなくワタシが記事にしていたと思う。

これまでモローにあまり好きな作品がなかったというワケは抽象的なものも多いから。それをワタシ、ちょっと学んだ。エボーシュとエチュード。

記事 ギュスターヴ・モロー 未完のようなサロメ そしてエボーシュ

ピアノのレッスンでもエチュード(練習)は、絵画の世界では習作(study)になるのはわかる。エボーシュというのは粗略画らしい。つまりラフみたいなもの?

モローのあまりにも多いエボーシュにワタシ、好きな作品を探せというのも難しくない?そのなかでエボーシュなのかエチュードなのか、作品なのか曖昧なものでもイイかなと思った「イヴ」を取り上げてみた。


 
ギュスターヴ・モロー イヴ  ギュスターブ・モロー美術館



Gustave Moreau - Eve



 
 ギュスターヴ・モロー イヴ  所蔵先不明 (unknown)



Gustave Moreau - Eve unknown Gustave Moreau - Eve unknown



 
 ギュスターヴ・モロー イヴ  1880−85 個人所蔵



Gustave Moreau - Eve


男の悪魔を描いて、次は魔物のような曖昧なものを描いて、そして作品とよべる最後のイヴ(エヴァ)には、女のニンフにみえる悪魔を描いていた。

青い蛇。バーン=ジョーンズは、へリペデスの園の黄金の林檎のみはり役に青い蛇を描いていた。蛇が絡むアスクレピオスの杖は「青銅」の色らしい。そこから「青い蛇」を描くようになったのかな。


 
Gustave Moreau - Eveこの個人所蔵の「イヴ」の髪が「ガラテア」の髪のようにすごく繊細に描かれています。

その髪のうえで悪魔の化身蛇が、イヴに禁断の木の実を口にするようにそそのかします。

モローは、化身の蛇ではなくて悪魔が蛇になりそこなった姿を描いてる。

だって尾だけだものね、蛇の姿は。

最初の2枚はスケッチで習作か下地かになるんだろうけど、ほかの作品より、ずっといい。

この作品は本当に女性らしい体つきで描かれてるけれど、先の二枚はバストのふくらみがなければ男女の性別が難しいくらい。

とくに下半身だけに注目すると、男性的な線に見えます。

あと2枚、エボーシュなのかエチュードなのかわからないけれど、モロー美術館所蔵に「イヴ」ある。それはまったく好きじゃないので。スミマセン。

EVE Gustave Moreau
1880-85 Private collection



解説
イヴはまだ手に禁断の木の実をもったまま。「ガラテア」のような髪と書きましたが、中世以降の「マグダラのマリア」と同じだそうでうす。

娼婦のマリアはイエスによって清められました。清らかなイヴは、これから堕落します。でも、まだ禁断の木の実は口にしていない。

その口にする瞬間まで清らかなイヴをマグダラのマリアを象徴して描いた作品だそう。


 
 Gustave Moreau Salome


  
「刺青のサロメ」が好きだけれど、ほとんどアップされているので、1枚だけアップします。これはまぁ、好きな方かもしれません。

Salome carrying the Head of John the Baptist

ヨハネの首を運ぶサロメ  1885-90
Gustave Moreau
Salome carrying the Head of John the Baptist



モロー作品はこちらから。

XAI ギュスターヴ・モロー「キマイラたち 悪魔的なデカメロン」



サロメはこちら(XAIから引用させていただきました)

ギュスターブ・モロー 6枚のサロメ

ギュスターヴ・モロー 「サロメ」年代不詳
「大皿にのせたバプテスマのヨハネの頭をはこぶサロメ」(個人所蔵)
「サロメの舞踏」 1876年頃 水彩 メナード美術館所蔵
「踊るサロメ」(刺青のサロメ) 1876年頃 モロー美術館
「踊るサロメ」 1886年 水彩 ルーブル美術館
「ヘロデ王の前で踊るサロメ」 1876年 モロー美術館
7枚目追加
「出現」オルセー美術館所蔵



「ギュスターブ・モロー サロメ」

「エチュード(習作) サロメ」(部分)
「ジョン=バプティストの斬首」 / 「サロメ」
「エチュード サロメ/レダ」(部分)
「エチュード ジョン=バプティストの斬首のサロメ」



ギュスターヴ・モロー サロメ

「サロメ」1875年 モロー美術館所蔵
「ヘロデ王の前で踊るサロメ」 1876年 アーマンド・ハマー所蔵
「出現」1876年 水彩 ルーブル美術館所蔵
「出現」1876年 油彩 モロー美術館所蔵
「牢獄のサロメ」東京国立西洋美術館
「サロメ」 年代不詳 モロー美術館
「サロメの舞踏」年代不詳 モロー美術館
「庭園のサロメ」1878 個人蔵




似ている作品はあっても、この3記事とも違うサロメでした。




 Gustave Moreau  Licorne 一角獣(ユニコーン) モロー美術館



Les Licornes




Gustave Moreau  Les Licornes 一角獣(ユニコーン) 個人所蔵




Les Licornes



 
Gustave Moreau  Les Licornes 一角獣(ユニコーン) モロー美術館


 
この一角獣もずいぶんとデッサンやら水彩のエボーシュのような作品がモロー美術館などに所蔵されていますが、いちばんモロー美術館でも一押しの作品をアップします。


The Unicornこの「一角獣(ユニコーン)」は、ギュスターヴ・モローの画集の表紙にもなってる。

顔立ちは、作品化に比べると無造作ですが、まったく目鼻が抽象的なものより見る楽しさがる。

ワタシ、見る楽しさ重視なの。

あとは、「きれい」、「うつくしい」、「奇抜」、「おもしろさ」の順。

あまり残酷なものは削除です。

部屋に飾られるようなものが好き。部屋や自分が喜べるような作品。気持ちが豊かになれる作品。

いくら奇抜なものに関心があっても、首や滴る血が描かれているものは部屋に飾っていい気持ちになるかなっていうのが「好き、嫌い」の基準。

だからかな、未完のものや抽象的なもの、曖昧、下絵が嫌いなのは。

ただいろんな作品記事は拝見します。その人が好きなものだから。



 
Gustave Moreau  Les Licornes 一角獣(ユニコーン) モロー美術館 1885年頃


 

The Unicorn




ユニコーンって知っているけど、あらためてwikiで調べてみたら、とっても獰猛な動物らしいです。処女に抱かれて大人しくなるということは、モローは処女(乙女)を描いているのかな。

ユニコーンを捕まえるには処女に誘惑させるのが秘訣だそうで、モローはこの「誘惑」を描いているんだと思いました。

角には蛇などの毒で汚された水を清める力があるとありましたが、旧訳聖書にも登場し、ユニコーンが実在したと古書から伝えられていますが、本当にいたのかな。

解説
現在クリュニー美術館所蔵のタペストリーは、1882年に「一角獣と婦人」が国家のコレクションになりました。それを意識した作品ですが、サロメ、ヘレネの持っている白い花を手にしているのは「ファム・ファタル」を暗示させているそうでうす。モローは、最後のに紹介した作品では、とくに「レースのような線描のかもしだす装飾美」を追求しているのではないかとありました。


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06.03.2010@00:30

レヴィ=デュルメル ダナエ

 Danaë

レヴィ=デュルメル  ダナエ クリスティーズ所有


独特の青で有名な「オフィーリア」も描いているレヴィ=デュルメル。この人は今年で亡くなってから100年経つのではなかったかな。

記事 シェイクスピア「ハムレット」から 愛しのオフィーリア 

ペルセウスの母、神話「ダナエ」はルネサンス以前から描かれていた画家の題材。世紀末画家では誰でも描いている作品じゃないかしら、と思っているワタシ。

記事 レヴィ=デュルメル Lucien Lévy-Dhurmer
記事 レヴィ=デュルメル  絵画の文学
記事 リュシアン・レヴィ=デュルメル
記事 レヴィ=デュルメル 沈黙
記事 オルセー美術館 レヴィ=デュルメル Lucien Levy-Dhurmer

レヴィ=デュルメルの作品は「オフィーリア」や「メドゥーサ」、「サロメ」の作品が多く取り上げられているけれど、あの色ってどうなんだろうって思うワタシ。とくに「サロメ」の色。本当にあんな色なんだろうかと思うと、いい顔しているのに好きになれないワタシ。

そしてこの「ダナエ」・・・。もしかしたら金色をもっとゴージャスに使っているかも。と思いつつ・・・。

上記リンク先の作品は、ほぼオリジナルに近いんじゃないかと。そして「シェイクスピア「ハムレット」から 愛しのオフィーリア」の一番最後にあるレヴィ=デュルメルの「オフィーリア」は、これまでネットでみた「オフィーリア」の色より深みがあるのでぜひ見比べて。
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06.02.2010@20:48

不思議の国の世紀末


バーン・ジョーンズ 囚われた希望 1862年



Hope in Prison_1862

Hope in Prison 1862 個人所蔵

バーン=ジョーンズ XAI ここからいろんなところにリンクされています。


 
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス


 

THE CHARMER-OIL-1911

John William Waterhouse   The Charmer
1911 個人所蔵
ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス 魔法使い


最近になって世紀末絵画をよくみるようになったワタシ。

別に好きなわけではないのだけれど、「色」がとても大切なのだということは実感した。

blog Life Style Concierge で取り上げたジョン・ウィリアム・ウォーターハウスの「プシュケ」と「ラミア」。

写真の取り方やポスターなどの色質の違うものを掲載していたが、なるほどと思ったのは「黄金の箱をあけるプシュケ」と1909年のラミア(バージョン供砲任后

以前からこの作品を記事にしているblogやHPもいくつかあって、たぶんwikiの画像を使用していると思う。

John William Waterhouse(C)wikiwikiから引用した作品画像。

こちらが多くの記事に引用されていて、「褐色」のとか「沈んだ色」に心を惹かれているというコメントを見かけた。

これは本物の作品の色を知らないということ。本物を知らずしてとなるとワタシも同じ。

何が本質(本物)なのかを知らないと案外時代おくれになってしまう。

昔のカメラを使用した人ならよくわかると思うのだけれど、こうした色ってたいがい暗いところで写すとこうなるのよね。修学旅行なんかで失敗したことってあるじゃないですか。(同年代の方ならわかるかも)

記事 ラファエル前派 作品画像の質の違い

それともうひとつは修復前の画像かもしれないってこと。ただジョン・ウィリアム・ウォーターハウスの色つかいを知っているなら、疑問を持つかもしれないです。

John William Waterhouse(C)Life Style ConciergeLife Style Concierge から引用

どうやらこの色使いが本物にちかいと思われました。

wikiの作品画像や一般で手に入りやすい画集、ポストカードからだと色は変わっている。

作品を実際にみたかということよりは、画家の色使いを理解しているということなのかもしれません。

ワタシ、息子が誕生したときに絵本をたくさん買いました。それはラファエル前派やアーサー・ラッカムなんかが挿絵してあるものなんだけど、それでも印刷されたものだから多少違うんです。

褐色の作品画像もいいですけどね。楓さんは褐色の画像を使用しつつ、右のラミアはテキストリンクで「本物にちかい色」として紹介してる。

記事 ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス ダナエ そしてラミア (もうひとつのラミアの記事)

The Charmer(C)wikiThe Charmer(C)wiki

この画像もwikiで、ワタシが記事さいしょに掲載した作品画像と同じもの。

なぜワタシがあの色を掲載したかというと、ウォーターハウスの「オルフェウスの首を見つけるニンフ達」、「ヒュラスとニンフたち」と同じ色使いだから。

記事 「アルゴナウティカ

ワタシ、バーン=ジョーンズの「鏡のヴィーナス」の湖を意識した作品だと思ってる。だからwikiの色とは違うかな。

「エコーとナルキッソス」ってまさにそうじゃないですか?

記事 「ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス どうなんですか

プロの写真家なら違うけど、一般で上手な人でも写真を撮るとちょっと色って違うはず。その色の違いを知っているからいいけれど。ホントにホント知らなかったら・・・。

ジョン・ウィリアム・ウォーターハウスって沈んだ色を使っているよね、になっちゃう。

作品画像がマチガイっていうわけじゃないです。撮影やスキャナの使用や画集の印刷でどんどん色が変わって当たり前。

だからこそ本物ってどういうものなんだろうっていう探求があって楽しい。


 
ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ 



 Aurelia (Fazios Mistress)  1863-1873

ロセッティ ファッツィオの恋人(オーレリア)
テート ギャラリー所蔵


Joan Of Arc_1882 Fitzwilliam Museum

ロセッティ ジャンヌ・ダルク
ウィリアムフイッツ美術館所蔵


Monna Vanna

ロセッティ モンナ・ヴァンナ
テート ギャラリー


ロセッティは本当に難しい。縦と横、作品のサイズが違うものが結構ネットに引用されているけど、それだけで損なわれてしまうイメージだとワタシ、思う。

それであんまり好きな作品ではないけれどアップしてみた。

オーレリアはジェラール・ド・ネルヴァルの「オーレリア」から作品化したと思う。ジャンヌ・ダルクはみんな知ってるオルレアンの少女、火炙りになった。

そしてモンナ・ヴァンナは、「ウェヌス・ヴェネタ(ヴェネツィアのヴィーナス)」からダンテの「新生」ジョヴァンナに名が変わったよう。

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06.02.2010@18:41

英国の画家 アビー

King Lear-Act I, Scene I-The Metropolitan Museum of Art

これはシェイクスピアの「リア王」の場面。オフィーリアの記事でアップしたのはこのエドウィン・オースティン・アビーでした。

どこかに壁画もあるようで、それはワタシ、みたことない。

バーン=ジョーンズ同様にアーサー王も描いたはず。あと歴史画にシェイクスピアが多いのかな。

TBもらっちゃいました!
グロスター公爵リチャードとレディ・アン」 すっごいリアル!





A Pavane-1897-Museum of Fine Arts, Boston




 
エドウィン・オースティン・アビーが話題にあがらないのが寂しいな、ワタシィ!この作品は「パヴァーヌ」といってスペインの宮廷の踊り。たぶんスペインのハプスブルグ家の全盛の時代に踊っていたものらしい。王女マルガリータ、そしてルイ14世にお嫁にいったマリー・テレーズも踊ったのかしら。

記事 Baroque 歪んだ真珠 青い血のスペイン・ハプスブルグ家
記事 ベラスケス没後350年 王妃マリー・テレーズの肖像画
記事 落日の寓意画 フェリペ4世の時代 画家アントニオ・デ・ペレーダ
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01.13.2010@21:51

ポール・デルヴォー
ロベール・コンバスとポール・デルヴォーという画家を30分くらい前に知ったワタシ。

「remove」のブログオーナーは「草上の昼食」がお好きらしく、何度目かの「草上の昼食」記事をアップしていた。その記事からリンクで、なんとサンローランの宣伝にも「草上の昼食」がパロディで使われていた。またそこのトラックバックでfu−さんのブログに行ったら・・・

サンローランの「オリンピア」からオリジナル、ティツィアーノなどなど最後はこのポール・デルヴォーが花を飾っていたわけです。

ロベール・コンバス マネ 草上の朝食
Yves Saint-Laurent Rive Gaucheポール・デルヴォー 3作品

「Yves Saint-Laurent Rive Gauche」では、ポール・デルヴォーの「眠れるヴィーナス」(オランピアはティツィアーノのウルビーノ、ジョルジョーネの眠れるヴィーナスと関連しているらしい)をとりあげて、他の2枚はオランピアのように裸体で横たわっている。ポール・デルヴォーのその2枚の絵に同じ人物が描かれていたのをみて、面白いとおもったわけです。

その2枚はほとんど同じように描かれているのですが。

ワタシがご紹介するのは、同じ登場人物が1作品は正面から、もう1枚は後姿というポール・デルヴォーをまずご覧ください。




夜道(1947年) ポール・デルヴォー




エニグマ(謎めいた) ポール・デルヴォー




散歩(1947年) ポール・デルヴォー


よく見ると、上下の作品の女性はスカートの色が残念なことに違っていました。

ではこの次の2枚をみてください。裸の女性と着衣した女性のそれぞれの作品です。




Great Sirens 素晴らしい響き ギリシャ神話のセイレーン(1947年)




The Village of the Mermaids  人魚の村 1942年


半女半鳥の海の精がセイレーンで、下の人魚の村では長いドレスをきているのでマーメイド(人魚)に見えなかった。

なんだかタイトルも意味深でおもしろい。セイレーンとサイレン(響きとしました)が同じ綴りのはず。どっちでもいいのかな?

この2枚の作品はどちらも海が住処の「海の精」です。今度もっとゆっくり探してみようっと。

あとがき
こんなシックな作品が!
ール・デルヴォー 二人の女性 」で1枚の作品が紹介されてます。

こんなかわいい作品が!
ポール・デルヴォー ローズのリボン」では3枚の作品が紹介されてます。

さすがです。あの作家からの登場人物が・・・。
ポール・デルヴォー ジュール・ヴェルヌのSFから
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07.21.2009@22:41

シーレ ウィーン世紀末
JUGEMテーマ:美術鑑賞



Self Portrait with Chinese Lanterns 1912
Egon Schiele (1890-1918)

いま札幌では「クリムト、シーレ ウィーン世紀末展 」が開催していて、9月には東京にやってくる。

さっき、以前TBしてもらったサイトの記事が、シーレの絵葉書の下絵をアップ。

その記事「花の咲いた草原に立つ少女」は、「顔」、「身体」こそ、これまでの栄養失調的な作品のイメージと変わらないですが、醜く描いていないので、シーレの作品にしては見やすいです。

シーレは裕福な坊ちゃまですが、画家を目指したときに、劣悪な環境と劣悪な服を着用していたらしいです。



 「Valerie Neuzil」(1912) ヴァリー・ノイツィール
Egon Schiele (1890-1918)


たしかクリムトもこの人描いたことがあるような記憶。シーレの恋人だったけれど、結局良家のお嬢さんと結婚したシーレ。

この作品はシーレらしい構図と顔や肉体だけれど、貧相でもなく汚れてもいなく、そしてそれほど醜くもない。安心してみれる1枚。

シーレの独特な描き方は、まるで病気の皮膚みたいな感じがあるから、あーいうのは好きじゃない。とにかく買いたい、飾りたいという作品が好き。

さきにリンク先の記事を紹介しましたが、そこの記事からリンクしている、「模様のあるブランケットのうえに横たわる裸の少年」は、わたしにとっても好印象。下半身に木の葉があったりして、これって「アダム」のつもりなのでしょうか。
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07.16.2009@19:39

クリムト 二人のメーダ



Mada Primavesi 1912


「メーダ・プリマヴェージの肖像」はメトロポリタン美術館にあります。

ウィーンの富裕の銀行家のお嬢らしい印象。ほんのまだ子供(10歳)なのにこの貫禄とは。不機嫌なアリス・リデルのようにも。

メーダの母親もファースト・ネームが「メーダ」。クリムトはこの「二人のメーダ」を描いています。

このお嬢のメダから、「扇をもつ夫人」(モデル不明)が母親のように感じますが、メーダのママはこんなにもふっくらとして、お優しいイメージ。元女優にはみえません。




Eugenia (Mada) Primavesi
detail

オイゲニア・(メーダ)・プリマフェージの肖像
1913−1914

Gustav Klimt

Toyota City Museum




このママは、現在は愛娘メーダと離れて、日本の豊田市美術館にお住まいのようです。

ウィーン工房を支えていた銀行家フリッツ・ヴェルンドルファーの破産で、メーダの父、オイゲニアの夫である、オットー・プリマヴェージがウィーン分離派のパトロンになります。

メーダたちが暮らすVilla Primavesi(ヴィラ・プリマヴェージ)は、ストックレー邸と同じく、ウィーン工房の「総合芸術」でコーディネートされたようです。

彼女の着ている服は、クリムトの肖像画でも有名なエミーリエ・フレーゲがマリアヒルフ通りに開いたサロン「カーサ・ピッコラ」で購入したもか、それともウィーン工房のモードで、オイゲニア自身がデザインかオーダーしたもの?コルセットなしのドレスのようです。


不思議なおうちですね。

ステンドグラスや東洋的なモザイク。ストックレー邸とはまた違う。

クリムトがこのプリマヴェージ邸のために描いたのは二人のメーダだけだったのかな。

画像が大きくなりますよ。



不評だった映画「クリムト」で、プリマヴェージ家の仮面舞踏会のシーンがありました。

どうだったけ。19世紀のカフェ、クリムトがデザインした衣装の再現などもありましたが、その背景が覚えていない・・・。焼きついていない・・・。

あの映画ってクリムトのファンはどうだったのかなー。なんか制作の場面はあまりなかったけれど、きっと忠実だったんでしょう。いまになって記事を書くのに役にたたず。

ヴィラ・プリマヴェージはクリムトのフリーズ(壁面)などの大作がないから、日本ではあまり馴染みがないよう。海外サイトでは結構記事書かれてるんですけどー。


これは Carl Moll の描いたもの

Villa Primavesi 1915

ジーベナー・クラブ(七人会)のメンバー

カール・モルのほかに、ホフマン、オルブリッヒ、モザー、そしてクリムトらのメンバー。

たぶん、プリマフェージ家が所有していたものかと。




ここで思うのはモデル不明の未完制の「ある夫人の肖像」です。背景の花や諸々が、オイゲニアの背景に近いと感じたワケです。でも顔が少々違います。

オイゲニアはお優しい顔ながらキツイイメージがあり、「ある夫人」は少々シックな表情で、オイゲニアのようなパワフルさがありません。それに専門家も二人が似ているとは書いていませんし。

でも気になる。二人とも手と顔以外は背景の華やかさとゆったりとしたドレスに包まれているから。

ちなみにプリマヴェージ、プリマフェージとあることを付け加えておきます。


「ある婦人の肖像画」
1917−18

未完成の作品です。クリックで画像は全体像に変わります。

この作品を「扇を持つ婦人」と似ているという見解もあるようです。立ち姿の横向きだからかな。

たしか「踊り子」もそんな感じ。


無理な思い込みで「ある夫人の肖像画」をアップしました。

まぁ、書いているうちに一体誰なんでしょうと言う感じです。生涯独身だったクリムトですが、子供は14人、あるいは30人なんて言われるほどの愛人が多かったようで。

ただ、なんとなく、どの女性もクリムトの個性によって曲げられているのかとも思います。なんとなく官能的な表情にも見えるし、ただの間が抜けたような顔にも見えることも。

女性美というより、表現美なんでしょうか。装飾美っていわれるけれど、装飾的なものに、なんだかその人のリアルな性格が滲み出ているようで、そこに好き嫌いがでてくるのかもしれません。ワタシの場合。
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06.12.2009@19:37

セザンヌ主義
JUGEMテーマ:美術鑑賞

なかなか時間がなくてアップできなかった「セザンヌ主義」の画像。
実際にお出かけしたのは4月の初め。

セザンヌに描かれた果実などをメニューにした近隣のカフェやレストラン。
ちょっと馬鹿馬鹿しいな。

たまたまガスケのセザンヌが本棚に眠っていて、横浜美術館から巡回してくることで読んで見ました。

1900年頃のジャ・ド・ブッファン(父親の邸宅)の応接間の写真があり、作品を飾るスペースと調度品の配置などから絵画の装飾はこうでなきゃと思わされました。

アングルという署名のはいった「四季」の絵。この寓意画にはさまれているのが「エヴァヌマン紙を読む画家の父」(セザンヌの父)です。

このアングルと署名されているのが実はセザンヌの悪戯。

KAFKA ポール・セザンヌ 春・夏・秋・冬


アングルという署名のはいった「四季」の絵との詳しい説明があります。

さてさて、「セザンヌ主義」といわれる作風からは見たことない、どちらかといえばかわいい栞のイラスト。そんな作品もたくさんあった。

ワタシがみた「セザンヌ主義」らしいタッチと感じたのは、ケル=グザヴィェ・ルーセルです。ナビ派のルーセルは、ドニとセザンヌを訪ねています。

追記  Die Verwandlung 記事 モーリス・ドニ セザンヌ訪問



Ker-Xavier Roussel  泉、あるいは青春の泉
セザンヌ主義 展示作品


神話ではなく自然崇拝のこの作品は、内容と構成はピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌよりと言われています。

そこで、ケル=グザヴィェ・ルーセルの作品に興味を持った。



Paysage mythologique
Ker-Xavier Roussel




Dance of Nymphs
Ker-Xavier Roussel




Enfant devalant la colline
Ker-Xavier Roussel

セザンヌ主義のなかで、セザンヌ自身の作品では、ヴィーナスとキューピッド(ヴィーナスとクピド)に関心を持ったワタシ。



ポール・セザンヌ ヴィーナスとキューピッド
Venus and Cupid Cezanne

たくさん水浴図を描いたセザンヌですが、自然崇拝のセザンヌが神話をテーマにしています。エドガー・ドガが、かつて画商アンブロワーズ・ヴォラールから購入したことがある作品です。

さきほどのKAFKAさんからリンクされているセザンヌの「2枚のオランピア」は、この作品にとても近いものを発見。

ユーモラスに描いているという共通点です。ガスケとセザンヌの会話からは、あまりユーモラスな会話は聞こえてきません。どちらかというと孤高な領域で描いて生きているというイメージ。

ガスケとセザンヌが、ルーブル美術館に出かけたときの会話があります。

---アングルの泉の前で---(引用:岩波文庫 セザンヌ ガスケ著/與謝野文子訳 269p)
「アングルだって、まったくだ、血の気がない。彼はデッサンをしている。プリミティフたちは素描をしていたんだ。(略)ミサ典書の塗り絵を大規模にやっていたんだ。」

決して貶しているのではないのは、読めばわかります。

KAFKAさんの「春・夏・秋・冬」のセザンヌは、きっと線の快楽と肉体をプラトニックに描いたから「アングル」ってサインしたのかな。

この「セザンヌ主義」は、人物画・風景画・静物画の3つのカテゴリーで構成されていました。静物画ではセザンヌの「ふたつの梨」とドニの模写、エミール・ベルナールの「果物皿と水差しのある静物」に、中村彝の「花」がよかった。

プロローグではドニの「セザンヌ訪問」とベルナールの「セザンヌ礼賛」、そしてエピローグではセザンヌの「ドラクロワ礼賛」で締めくくり。

行って、見て、良かったな、と思ったのは、同じような静物画を繰り返し描くセザンヌの作品が、展示も上手かったのか、つまらないと思っていた静物画に興味がもてたこと。とくに「二つの梨」と「花」がきっかけになったワケ。

食わず嫌いなところあるから、ワタシ。

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