「ルカによる福音書」12章48節に、「すべて多く与えられた者は、多く求められ、多く任された者は、更に多く要求される」(新共同訳)とありますが。
「地位にあるものは相応の役割と義務があり、その責任を全うせよ。」という企業の要請と重なるものが・・・。
そういう企業精神に、「
ノブレス・オブリージュ」って置き換えしていることがある。
もともと、このフランス語の「noblesse oblige」は、俳優・女優の両親を持つ、「ファニー・ケンブル」と呼ばれた英国女優のフランセス・アン・ケンブル(1809-93)の言葉。
「Lament of a Mocking-Bird 」など、詩も書いていますが、日記は、1835年に「Journal of a residence in America 」、1838から1839年の「Journal of a Residence on a Georgian Plantation」が出版されていますが、その彼女の出版の熱狂的ファンが、Katharine Anne Sedgwick(キャサリン・アン・セジウィック)。
Elizabeth Sedgwick(エリザベス・セジウィック)は、キャサリンの妹で、ファニー・ケンブルがエリザベスにあてた手紙に、この「noblesse oblige」がでてくる。
Wikipedia にもあるように、「…確かに『貴族が義務を負う(noblesse oblige)』のならば、王族はより多くの義務を負わねばならない」という一文。
‐noblesse oblige, royalty must do so still more‐
そうよ、そうよ。私が貴族なら、上司は王族! リンク先にもあるように「働くことに真摯であれ」という精神なら納得。
このファニー・ケンブルは、アメリカの大農園主 Pierce Butler(ピアス・バトラー)と結婚。二つのプランテーション(農園)をもち、当時の働く奴隷たちの待遇にショック。そのファニー・ケンブルは、反奴隷制活動をはじめ、バトラーとは後に離婚。
私はこれが緊急を要する義務だという思いにとらわていました。私が知っていることを知り、見てきたことを見れば、この恐ろしい制度の危険性と悪をおわかりになるでしょう。それを示すために、私に出来る限りのことをするのが義務なのです。-Fanny Kemble on slavery
知性と教養と、そして独立心の強いセレブリティ。