07.16.2009@19:39

Mada Primavesi 1912
「メーダ・プリマヴェージの肖像」はメトロポリタン美術館にあります。
ウィーンの富裕の銀行家のお嬢らしい印象。ほんのまだ子供(10歳)なのにこの貫禄とは。不機嫌なアリス・リデルのようにも。
メーダの母親もファースト・ネームが「メーダ」。クリムトはこの「二人のメーダ」を描いています。
このお嬢のメダから、「扇をもつ夫人」(モデル不明)が母親のように感じますが、メーダのママはこんなにもふっくらとして、お優しいイメージ。元女優にはみえません。
Eugenia (Mada) Primavesi
detail
「オイゲニア・(メーダ)・プリマフェージの肖像」
1913−1914
Gustav Klimt
Toyota City Museum
このママは、現在は愛娘メーダと離れて、日本の豊田市美術館にお住まいのようです。
ウィーン工房を支えていた銀行家フリッツ・ヴェルンドルファーの破産で、メーダの父、オイゲニアの夫である、オットー・プリマヴェージがウィーン分離派のパトロンになります。
メーダたちが暮らすVilla Primavesi(ヴィラ・プリマヴェージ)は、ストックレー邸と同じく、ウィーン工房の「総合芸術」でコーディネートされたようです。
彼女の着ている服は、クリムトの肖像画でも有名なエミーリエ・フレーゲがマリアヒルフ通りに開いたサロン「カーサ・ピッコラ」で購入したもか、それともウィーン工房のモードで、オイゲニア自身がデザインかオーダーしたもの?コルセットなしのドレスのようです。
不思議なおうちですね。
ステンドグラスや東洋的なモザイク。ストックレー邸とはまた違う。
クリムトがこのプリマヴェージ邸のために描いたのは二人のメーダだけだったのかな。
画像が大きくなりますよ。
不評だった映画「クリムト」で、プリマヴェージ家の仮面舞踏会のシーンがありました。
どうだったけ。19世紀のカフェ、クリムトがデザインした衣装の再現などもありましたが、その背景が覚えていない・・・。焼きついていない・・・。
あの映画ってクリムトのファンはどうだったのかなー。なんか制作の場面はあまりなかったけれど、きっと忠実だったんでしょう。いまになって記事を書くのに役にたたず。
ヴィラ・プリマヴェージはクリムトのフリーズ(壁面)などの大作がないから、日本ではあまり馴染みがないよう。海外サイトでは結構記事書かれてるんですけどー。
これは Carl Moll の描いたもの
Villa Primavesi 1915
ジーベナー・クラブ(七人会)のメンバー
カール・モルのほかに、ホフマン、オルブリッヒ、モザー、そしてクリムトらのメンバー。
たぶん、プリマフェージ家が所有していたものかと。
ここで思うのはモデル不明の未完制の「ある夫人の肖像」です。背景の花や諸々が、オイゲニアの背景に近いと感じたワケです。でも顔が少々違います。
オイゲニアはお優しい顔ながらキツイイメージがあり、「ある夫人」は少々シックな表情で、オイゲニアのようなパワフルさがありません。それに専門家も二人が似ているとは書いていませんし。
でも気になる。二人とも手と顔以外は背景の華やかさとゆったりとしたドレスに包まれているから。
ちなみにプリマヴェージ、プリマフェージとあることを付け加えておきます。
「ある婦人の肖像画」
1917−18
未完成の作品です。クリックで画像は全体像に変わります。
この作品を「扇を持つ婦人」と似ているという見解もあるようです。立ち姿の横向きだからかな。
たしか「踊り子」もそんな感じ。
無理な思い込みで「ある夫人の肖像画」をアップしました。
まぁ、書いているうちに一体誰なんでしょうと言う感じです。生涯独身だったクリムトですが、子供は14人、あるいは30人なんて言われるほどの愛人が多かったようで。
ただ、なんとなく、どの女性もクリムトの個性によって曲げられているのかとも思います。なんとなく官能的な表情にも見えるし、ただの間が抜けたような顔にも見えることも。
女性美というより、表現美なんでしょうか。装飾美っていわれるけれど、装飾的なものに、なんだかその人のリアルな性格が滲み出ているようで、そこに好き嫌いがでてくるのかもしれません。ワタシの場合。


これは Carl Moll の描いたもの

